先日、弊社烏丸御池オフィスへ向かう途中、御池通にて京都の夏の風物詩である祇園祭の山鉾巡行に遭遇しました。
豪華絢爛な山鉾がゆっくりと都大路を進む姿を見ていると、何百年もの間、多くの人々によって受け継がれ、守られてきた伝統の重みを感じます。
賃貸不動産経営も同じです。
物件を購入して終わりではなく、資産を守り、次世代へ引き継いでいくためには、その時々に応じた適切な判断が求められます。
その中でも私が不動産オーナーへお伝えするひとつは、
「不動産所得が増えてきたが、個人所有のままで良いのでしょうか。」という内容です。
一つの目安は「不動産所得1,000万円」
資産管理会社の設立に法律上の基準はありません。
しかし、税理士や資産税コンサルタントの間では、年間の不動産所得がおおむね1,000万円を超える頃から、法人化を具体的にシミュレーションする価値が高くなるとされています。
その理由は主に次の3点です。
① 所得税と法人税の税率差
個人の所得税は累進課税です。
不動産所得が増えるほど税率が上がり、住民税を合わせると高所得者では50%を超えるケースもあります。
一方、法人税等の実効税率は所得額によりますが概ね30%前後となることが多く、一定以上の利益がある場合は法人化によって税負担を抑えられる可能性があります。
② 家族への所得分散
法人では、実際に業務に従事している家族へ役員報酬や給与を支払うことができます。
これにより所得を分散し、世帯全体で見た税負担を軽減できるケースがあります。
※給与額は実態に見合った適正額であることが必要です。
③ 相続・事業承継対策
法人で資産を保有・管理することで、将来的には不動産そのものではなく株式を承継する方法を検討できるなど、事業承継の選択肢が広がります。
また、所有と経営を整理しやすくなる点も法人化のメリットの一つです。
ただし、法人化すれば必ず得をするわけではありません一方で、法人には次のようなコストも発生します。
- ■ 設立費用
- ■ 税理士費用の増加
- ■ 法人住民税(赤字でも原則発生)
- ■ 社会保険への加入
- ■ 会計・税務手続きの増加
そのため、「不動産所得が1,000万円を超えたから必ず法人化すべき」というわけではありません。
借入状況、減価償却費、家族構成、今後の購入計画、相続対策などを総合的に判断することが重要です。

私たちは賃貸不動産管理会社ですが、弊社開発営業部では、
- 〇今後の資産拡大
- 〇法人化のタイミング
- 〇売却・組み換え
- 〇相続・事業承継
まで見据えたご相談を、税理士など専門家と連携しながらサポートしています。
賃貸不動産経営は、所有する物件が増えるほど「管理」だけではなく、「経営」の視点が重要になります。
もし年間の不動産所得が1,000万円に近づいてきた、あるいは既に超えているというオーナー様は、一度現在の状況を整理し、法人化も含めた将来設計を検討されてみてはいかがでしょうか。
(開発営業部:畑田)